東京ディズニーの客離れは戦略か?来園者減でも‘‘利益‘‘を守る仕組みとは

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最近、テレビやネットで「東京ディズニー客離れ」と言われていますが、本当にお客さんが減っているのでしょうか?
さらに、仮にお客さんが少なくなっていたら運営会社はどうやって利益を維持・拡大しようとしているのでしょう。

本記事では、公開されているデータをもとに「来園者数」「1人あたりの売上」「戦略」などに焦点を当て、東京ディズニーの‘‘客数減少時代‘‘における収益戦略を読み解いていきます。

(本記事中のデータは、オリエンタルランド公式資料や報道をもとにしています)

1.来園者数の動きから見る「客離れ」は本当か?

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの公式資料によれば、コロナ渦となった2020年の来場者数は756万人。2024年の2755万人へと順調に入場者数を回復させています。
一方で2024年4月~9月における来場者数の累計は前年同期比で約30万人減の1219万人であったとの報道もありました。
この期間に来場者が減少するおおきな理由として、近年日常になりつつある猛暑が考えらえます。
運営会社も暑さ対策として、水に濡れるエンターテインメントや屋外に空調機を設置するなどテコ入れを実施していますが、来場者減少を完全に抑えることは難しくそれが「客離れ」と言われる理由のようです。


これらを合わせて見ると、確かに一部の期では来場者数が前年を下回る動きが確認できますが、2023年の来場者数2750万人と比べると年間トータルでほぼ横ばい傾向となり長期的には大きな減少とは言い切れない側面もあるようです。

2.来園者数が横ばいでも‘‘売上最高‘‘を更新できる理由

近年の年間来場者数は2700万人ほどの推移となっていますが、それでもコロナ渦前の水準は年間3000万人と300万人以上の開きがあり集客が減ったと報じられる一方で、売上高・営業利益を過去最高水準まで引き上げているという報道があります。

その理由はオリエンタルランドの公式データ「上場以来のゲスト1人当たり売上高推移」を見ると客単価が非常に高くなっており、これはコロナ渦前の最高客単価11815円を記録した2018年と2024年の客単価17832円を比較した場合、約50%も上昇していることになります。

このように、入場者数が多少下がっても全体の売り上げを維持・拡大できる構図が成り立ち客数依存を弱める鍵となっているのです。

3.どうやって1人あたりの売り上げを上げるか:考えられる戦略

では実際に、運営会社はどのような方法で1人あたりの売り上げを伸ばそうとしているのでしょうか?代表的な方法を整理します。

●チケット価格の見直し
入園料の値上げはもはや東京ディズニーの風物詩と言えるもので、大人の1デーパスポートだけ見ても1983年の開業以来実に16回も実施されています。
特にコロナ渦以降の2021年だけで3月(+500円)と10月(+700円)の2回値上げされ、2023年10月には一気に1500円上乗せされたことで大人の入園料は10900円(変動価格最高値)となりました。

●園内でのお金の使い方を促す施策
客単価の向上の1つの理由として2022年5月19日から導入されたアプリサービス「ディズニープレミアムアクセス」が挙げられます。
ディズニープレミアムアクセスとは、東京ディズニーランド及び東京ディズニーシーに滞在している間使用するスマホアプリ「Disney Resort」内の課金型サービスで、主に「特定のアトラクションの待ち時間の短縮」「パレードやショーを指定鑑賞エリアから鑑賞できる」サービスとなっています。

課金の仕様も各アトラクション・パレード・ショーに1,500円~2500円で設定されており、入園料と合わせるとかなりの高額となるものの、時間の節約や混雑する一般エリアとは別の指定席を利用できるといった特別感から非常に人気があり、これが客単価を底上げしてしている大きな要因と考えられます。

●入園制限による混雑緩和+満足度の向上
コロナ渦での「まん延防止等重点措置」をきっかけに、当初やむを得ない理由で始まった入場者制限ですが、現在では一転して売り上げを底上げする強みとなっています。
強みの理由は、入場者の上限を絞ることで園内の混雑を抑え、各アトラクションや飲食関係、グッズ販売、園内の移動しやすさ等あらゆる場面で快適性が上がった事が挙げられます。

そこにアプリ「ディズニープレミアムアクセス」のサービスを掛け合わせることで、人混みで疲れたりイライラすること少ない等、コロナ渦前では実現できなかった体験品質で顧客満足度の向上に成功しています。

4.リスクと課題点

現時点で入場制限やアプリサービスの戦略を効果的に発揮して過去最高利益を達成しているオリエンタルランドですが、課題点やリスクも存在しています。

●価格が高すぎて行きにくくなる
入場料の高騰や園内を快適に過ごすための課金制度など、高付加価値戦略が続くと昔からのファンだけでなく若い世代やライトなファン層が離れてしまい「客離れ」が加速するリスクをはらんでいます。

●天候や気候変動の影響
近年、夏場の気温が著しく上昇していることや、線状降水帯といった激しい雨の影響が年々大きくなっており、屋外アトラクションが多い東京リゾートにとっては今後、気象状況により入場者数がかなり左右される可能性は高いと考えられます。

●アプリが没入感を阻害するという感覚
人により感じ方は異なりますが、「アプリサービスの存在がディズニーの世界観への没入感を妨げている」と一部のファンから声があがっています。

ディズニーランドを「夢の国」「別世界」として体験したい人からすると、高い入場料を払っている中で「スマホを見て操作する」時間が増え、その時間は「夢に浸る時間」から差し引かれる感覚となるようです。

5.今後の展望:2035年構想とは

オリエンタルランドではすでに「2035年長期経営戦略」で、2035年度に売上高を1兆円以上にすると目標に掲げています。
この戦略は、2027年以降にスペースマウンテンのリニューアルや、シュガーラッシュの新規アトラクションの建設する他、その翌年にはテーマパークとホテル事業を統合させた豪華客船の就航など大規模な投資計画の構想があります。

ただし、経営側から見る長期的な課題点として、国内テーマパーク市場の成熟やさらに進むであろう少子高齢化、気候変動の影響を考えると来場者数増加は難しい点が挙げられます。
そのため、今後は付加価値サービスや体感価値向上することで「1人あたりの消費額」を上げる方針が今よりも強くなる可能性が高く、言い換えればよりいっそう「一般市民は手が届かないテーマパーク」にシフトして行くとも取れます。

いずれにしても価格上昇に伴う混雑緩和・体験価値向上という方向性が、運営効率・人員配置・施設稼働率とどう両立するかがカギとなりそうです。








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